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愛と幻想のファシズム〈上〉
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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| 人気ランキング: | 369463 位
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恐るべき文学の勝利
久しぶりに本棚にあったこの本を読んでみて,
作者が当時,そして現在も抱えている危機感を,
20年遅れてようやく共有できた気がした。
いまだにこの小説が80年代前半に書かれたこ
とが信じられない。まるで今の日本を20年後の
歴史家が,当時を思い起こして描いたかのよう
である。
例えば「グローバリゼーション」というコト
バを使わずに,この現象が正確に描かれるので,
逆に本質がよくわかる気がする。
「現在」を映し出すように描かれた小説はい
くらでもあるが,誰もみたことのない「未来」
を見てきたように正確に描いたこの小説は恐る
べき文学である。
傑作!お薦めします。
村上龍氏の最高傑作だと思う。
これ程時代を切り取り、日本という国を切り取り、エンターテインメントとしても最高の
文章に落とし込んだ作品は珍しい。
「今」読めば、「今」でしか感じられないモノを感じます。
一度読み始めれば、一気に読み切ってしまう。
兎に角、ご一読をお薦めします。
預言書的な。
ハードカバーが1987年に刊行されていて、何かの雑誌の連載小説だったらしいので、書き始めたのは1985年、プラザ合意の頃であろうか?1990年代を舞台とした近未来小説として書かれているが、時間軸で言うとその先に来てしまった現在にいる今読んでもなんら色あせておらず、それどころかある種の預言書なのではないかと思われるほどのリアリティを持つ。
この小説には現在起こっていること、起こりつつあること、起こるはずも無いけど起こってほしいことなど、さまざまなことが書かれている。実世界と比較するとインターネットや携帯電話などの社会インフラの発展により加速した部分や割愛された部分が多々あるのだが、米国によるグローバルスタンダードなど本質的な部分が言い当てられていることを考えると、バブル崩壊以前にこの小説が書かれていたというのはすごいことだ。
僕が小学生だった1985年と35歳になった2008年で比べると世の中はえらく殺伐として無機質なものになっているように感じている。1985 年当時、うちの両親の世代も、彼らの幼少期と1985年を比べて同じようなことを言っていた記憶がある。経済発展、技術発展の先にあるもの、それらが必要とする合理化の先にあるものは、圧倒的に無機質でつるんとしたものなのではないだろうか。人間が地球の表面にこびりついたつぶつぶのようなものだとすれば、無機質でつるんとした地球には人の存在する余地は無い。つるつるにしていく行為は自分たちに対する排斥行為に当たることになる。深読みすればこの小説は、そんな人の世の向かう先すら示唆してしまっているのではないかと感じられる。
長いですがお時間があればぜひ読んでみて頂きたい。
夢中で読んだ
中学生の頃、夢中で読みました。
バブル期、バブル崩壊の頃の様相を反映しているようですが、今読んでも全く古さを感じません。
古い価値観を破壊して、新しい価値を創造していく事とはこんなにもすさまじいものなのかと、興奮を覚えました。
できれば、自分もこういう改革の当事者であればなぁと淡い夢を抱いたのを覚えています。
試しに読んでみるには力作すぎる…
バブル経済といわれた、日本経済絶頂期の長編小説。「閉塞感」というあとがきのキーワードが示すように、それを打ち壊したいという願望がシミュレーションされている。タイトルに「ファシズム」とあるが軍事よりも経済的。
この小説の主要人物は『コインロッカー・ベイビーズ』のハシ・キク・アネモネがモデルということなので、『コインロッカー・ベイビーズ』を先に読んだほうが良いかもしれません。『新世紀エヴァンゲリオン』の元ネタは確かにありますが、内容とは無関係でした。
力作ではあると思いますが、特に面白いとは思えませんでした。好みが分かれる作品だと思います。そういう意味において『愛と幻想のファシズム』は、村上龍作品が自分の好みに合うかどうかの試金石となる作品だと思います。
講談社
愛と幻想のファシズム〈下〉 (講談社文庫) 希望の国のエクソダス (文春文庫) 五分後の世界 (幻冬舎文庫) コインロッカー・ベイビーズ (下) (講談社文庫) コインロッカー・ベイビーズ (上) (講談社文庫)
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